パリからのメッセージ-6
■フランスで活躍する料理界の方々から、お見舞いのメッセージが届きました。翻訳はパリ在住のジャーナリスト加納雪乃さんにご協力いただきました。
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親愛なる友人たちに
近頃日本国民を襲った出来事は、私の心の奥深くに突き刺さりました。
私の家族はみな、日本を愛しています。50年来日本を訪ねており、たくさんの友人がいるのです。
私はあなたたちの苦痛を分かち合うと同時に、あなたたちの希望を分かち合います。破壊され失われたものを新たに築くための、今後のあなたたちの努力は、著しくそして模範になるでしょうから。
私は基本的に奇跡を信じていません。しかし、日本では人々がすべて一丸となって山を動かすことができることを、私は知っています。
深い深い想いと共に
――ミシェル・トロワグロ 「メゾン・トロワグロ」
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私のすべての想いは、ひとりひとりの日本人に、とりわけ、昨年の“味覚週間”の折に知り合った東京の東根小学校の生徒たちに、向けられています。
わずか数時間のうちに災害に奪われた人生と情熱、忘れられない恐怖、過去にも人々が被った自然の暴力で心がいっぱいです。
日本は、自然についての私の考え方、自然に対する尊敬、自然に何を追っているか、常に自然対して意識を持つこと、を強く感じさせてくれた国です。日本料理は、このイデザリズムで生き生きとした深い考え方を反映したものであり、旨味という第5の味覚を有しており、技術革新の能力と一つのテーマに対する無限のヴァリエーションに、私は強く惹かれています。
日本を助けましょう!
敬具
――アン=ソフィー・ピック 「メゾン・ピック」
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災害に恐怖を覚え、この深い絶望に際しての日本人の尊厳に心打たれています。
すべての人々のつらさに、私は心から寄り添っています。
日本の料理伝統、とりわけ海の風味への深遠な理解と比類なきシンプルな洗練は、私に強い影響を与えています。自然への尊敬、完璧への探求、構成の厳格さ、風味の取り合わせの洗練、歳時などに見られる象徴の豊かさなどが融合したこの文化は、私にエネルギーとエモーションを与えてくれるのです。
この災害を超えて新たな構築を始める皆さんの傍にいられますように。
敬具
――ジェラール・パセダ 「ル・プチ・ニース」
2011年 4月 12日 東日本大震災関連情報 | 固定リンク