スイーツ特集裏話-10
「東京パティスリー」は、小さくて強い店。
■『料理通信』2月号のテーマは「新・定番」。前半がお菓子の新定番を探る企画ならば、後半はお店の「新・定番」。
一昨年前から細々と紹介してきた「素朴系菓子女子部」。今回は小さなムーブメントとして「東京パティスリー」と名付けました。
12月のある日、取材に向かった先は、日曜日しか営業していない「サンデーベイクショップ」。日曜日しか営業していませんから、ロケハンに行けるチャンスも週1回。電話がないので取材依頼のチャンスも週1回(企画書を持参して直談判)。取材ができるのも日曜日だけです。
なにより、お客さんにとっても数少ない営業日。昼から取材に入りましたが、まあ、お客さんがひっきりなしに訪れる。売り場面積1坪のお店は、3人も入ればギュウギュウ。
ブツ撮りは表のベンチで。「はい、お客さんがお出になります。ナカジマさん、どいてください!」と、集中するカメラマンさんを容赦なくあおる担当オグラ。
お客さんがいない時は、嶋崎さんと話しながら、ゆっくりアングルを探したりして…
お客さんがいらしたら、「はい、カメラマンさん、外に出てくださーい」。
カウンターの上に、お菓子が勢ぞろいしていたのも一瞬。次々に訪れるお客さんの波が切れてからお店に入ったら、ああ、ヴィクトリアケーキはあと1切れ!
「大丈夫、あと1台ありますっ! カップケーキもありますっ!」と嶋崎さんの元気な声。自分たちが買って帰るお菓子が残っているかが、一番心配だったりして。
スケジュールもハラハラでしたが、取材もハラハラドキドキの1日でした。(ogura)