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2010年5月21日 (金)

日本のパン屋さんはすごかった。

2008年「じわじわ広がるパンの新常識」、2009年「パン&スイーツは粉が決め手」(残念ながらSOLD OUT)に続く、パン特集第3弾。これまで、パンの素材や製法に光りを当ててきた『料理通信』のパン特集でしたが、今回のテーマは「ベーカリー・スタイル」です。

ヨーロッパで修業したパン職人が増え、カンパーニュやルヴァンがごく日常的に買えるようになったこの10年。取材するパンと言えば、ハード系ばかりだったように思います。しかし最近、ハード系パンを食べるのがキツイ、と感じることが多くなってきました。心の中で「編集者がそんなことでいいのかな」という罪悪感を抱えつつ・・・。

実際ロケハンを重ねてみると、街のパン屋さんは実に多彩なラインナップで迎えてくれました。これまで本場のパンをいかにして日本で再現するか、ヨーロッパのパン文化をいかにして日本に伝えるかということに心を砕いてきた先達たち。彼らに続く世代は、「日本人が好きなパン」ということを意識してパン作りをしているのですね。
あんぱんにせよ、クリームパンにせよ、「日本のパン屋なんだから、作らなきゃあり得ないでしょ」くらいの勢いで。じゃあ、焼きそばパンやコロッケパンが並んでいるかといったらちょっと違うんですね。そこにはきちんと、ヨーロッパスタイルの製パン技術や素材使いが見て取れるのです。

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「ファクトリー」の棚から。左からクリームパン、メロンパン、カスタード・フリュイにフレンチトースト。ほっとするラインナップ。

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食パンが充実しているのも特徴の一つ。「ファクトリー」ではブラウンシュガーを使った食パンもありました。

巻頭の2軒はもちろんのこと、第2部「地域密着のパン屋さん」でご紹介した、パンのラインナップを見ると、実に面白い! 豆腐を入れた食パンや、国産小麦を使った「おにぎりのような」パン。決して奇をてらったものではなく、「こんなパンを作りたい」という気持ちのもとに、たどり着いたパンなのです。担当編集者でありながら、本誌を読み直して、またパン屋さんに通う日々です。皆さんも本誌を参考に、ぜひ。

残念ながら遠くていけない・・・という方は、キャプションの隅々まで読んで想像してくださいね。使っている粉ベーカーズパーセントも記していますので、作ってみるという手もありかも!?(ogura)

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編集部のスタッフの目を釘付けにしたのは、色とりどりのディップ。「晩御飯は、こんなディップとパンとワインがあれば十分だよね~」といってましたっけ。一つひとつご紹介できなかったのが、心残り。「ファクトリー」は朝食から、ランチ、ディナーと時間に応じたメニューが魅力的です。靖国神社の目の前というロケーションからか、お客さんの年齢層の幅広さに驚きました。

2010年 5月 21日 今月の『料理通信』 |

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