「君嶋会」に行ってきました
■日本酒関係の方に名刺をお渡ししたり、初の電話で名前を名乗ると、必ずと言ってよいほど聞かれます、「君嶋さんと関係あるの?」。その度に、「ええ、隠し妻なんです」と答える私。誰も本気にしないのが悲しいけど。
君嶋さんとの出会いは、もう10数年前。
焼酎について調べている時に、「祥瑞」の勝山さんが「だったら、君ちゃんに聞くのがいいよ」とご紹介くださったのが最初です。
「君島ですが、君嶋さんですか?」と電話をかけて横浜まで訪ねて行き、いろんな焼酎をテイスティングの上で、「森伊蔵」「月の中」「十四代 蘭引酒」を取材すべく、蔵元さんをご紹介いただいたのでした。
君嶋さんと言えば、パンクバンドとオヤジギャグ。IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)に行くはずが行けそうになくて、「火山灰に惨敗!?」というメールが届きました。
この10年の間に、横浜君嶋屋は激しくパワーアップ。
そりゃそうでしょう、いつ電話しても、「今、ブルゴーニュ」「今、ナパ」「今、盛岡」。今回の特集の打ち合わせの時も、「明日から山形」。原稿のチェックをお願いしようと思ったら、「今、宇部」。
10年ぶりにお伺いした横浜の事務所は相変わらずクルマが通る度にグラグラ揺れて、不安にさせる。ふと見上げれば、ルロワの空き箱が物入れに使われていて、「ルロワを扱っている人が薦める日本酒って、説得力ありますよね」と言ったら、「そう? そうかな?」と、自分のやってることの凄さがわかってない返事。そこがいいんですけどね。
君嶋さんが輸入してるワインを飲む度に思うんです、「君嶋さんの味がする」って。すごく個性的で、一瞬「クセ、強すぎ」って思うんだけれど、料理と一緒に味わうと化けて、すばらしくおいしい。「さすが、君嶋さん……」、いつも唸らされています。
『料理通信』5月号の日本酒のセレクトも見事でした。(kimijima)