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2009年10月 1日 (木)

稲刈りは“おいしいとこ取り”

A_3暦も早や10月。実りの季節の到来ですね。ぶどう狩りに栗拾い、椎茸狩り。秋のお楽しみはどんどん広がります(あれ、紅葉狩りは……)。さてそうなると私の出番。今年も稲刈りに行って参りました。私がいつもお邪魔するのが山梨県のとある農家。東北から新潟にかけては9月上旬が収穫期だそうですが、ちょっと南に下がる山梨は中旬が収穫期。今年はちょうどシルバーウィークの頭に当たります。その農家と言うのが、実は元新聞記者にして私の元上司にあたる榎戸隆さん。早期退職をし、7年ほど前に山梨県増穂町にある農地付き農家を買ってから、現地の「農作の師匠」に指示を仰ぎながら、稲作のほか、キャベツなどの農作物を作る生活を送り、ご自身を「半農人」と称するお方です。

さて、みなさんは稲刈りってしたことがありますか? ニュースなどでは見かけますが、自分が稲を刈る機会はめったにないですよね。私も3年前に初めてトライさせてもらいました。そもそも稲ってどんなもの? どこを刈るの? そんな危ないもの(鎌ですね)を扱えるのか、いつか足をブスリと刺してしまうのでは?? と不安だったものの、やってみれば簡単。「人海戦術だ」と榎戸さんが言っていた訳がよくわかりました。

稲に鎌を当て、軽く挽くだけでサックリ刈れます。「ざくっ」「ざくっ」という音がまるでプチプチをつぶすよう。そんなに力は要らないし、こういってはなんですが、この「ざくっ」音と心地良い抵抗感に、いわゆる「ハマって」しまいます。

「ざくっ」「ざくっ」。この音に鼓舞されて刈ること30分~40分。そのぐらいになると、すでに経年劣化を起こしている腕や腰、足首が悲鳴を上げ始めます。そうなったら無理せず一休止。腰を伸ばし、眼前に広がる富士山を見上げ、大きく深呼吸。空気がおいしいと仕事もはかどる、というわけで、また腰を下げ、刈りに取り掛かります。それを何度か繰り返すと30分の休憩を挟みます。こう聞くとリズムに乗ってできる単純作業のようですよね。そう、刈るのは楽しいのですが……。この榎戸農園、稲刈り機もコンバインも使わず、更には農薬も使わず、ほぼすべて手作業で行っているため、その刈った稲を束ねる作業あり、それを担いで運ぶ作業あり、干す作業もあり、と様々なプロセスがあります。それをこなしてやっと「稲刈り」をした、のですが、それがなんとも大変なのです。たった1日でヘトヘトになってしまいました。

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写真左:まず稲を1株むんずと掴み、根元から10cmほどのところに刃を当てます。刃を当てたまま、鎌を持った方の手首をきゅっとひねる。ここまでが刈る作業。
写真右:そして5株ほどを束ね、わらで縛る。これが簡単なようでなかなか難しい。素手で縛るのが一番しっかり締まりますが、爪を傷めること、しばしば。


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写真左:束ねた稲を次々に干していきます。これが天日干し。この後、干した稲の上に雨よけのビニールシートを被せて「稲刈り」は終了となります。
写真右:半農人と自称する榎戸さん。陽に当たって農作業をしているせいか、お肌はピカピカ。手に持っているのがお米にするとちょうど一膳分の稲穂です。


F_2しかし、もっと考えれば稲を刈るには稲を植えなければいけなくて、さらに植えたい根を育てなければいけないわけで。稲刈りはフィナーレ。たった2日間の稲刈りで次の3日間悲鳴をあげ通しの私にとっては気が遠くなるようです。まさに収穫期は年に1回のお楽しみ一つなのですね。
結局、1日目、男性2名+女性2名、2日目、男性3名(ただしうち2名は早朝のみ)+女性2名、3日目男性1名+女性1名で稲刈りは終了。およそ200キロ、ほぼ例年通りの収穫だそうです。米俵1俵が60キロ、ですよね。ということは、3俵強といったところでしょうか。4人家族が本気で食べたら数カ月程度だそうな。うーん。これを商業にしたら大変だ。
農家に多謝。(kameyama)

甲州半農人 榎戸隆さんのブログ

写真右上は、榎戸さん宅。築100年になろうかという農家を、きちんと整備して使っているので居心地は抜群。ひんやりとした土間の上がり口でいただくお昼ごはんは格別です。

2009年 10月 1日 トリッパ隊のつぶやき |

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