シニフィアン・シニフィエ潜入記 その3
これはもう「芸」である。
■今回のパン特集は、北京オリンピックと並行して行なわれました。
棒高跳びを見る度に思うのですが、あれって、あらゆる条件がすべて完璧に揃った時に初めて成功する、その極致ですよね。助走、踏み切り、身体の押し上げ方、捻り方……どれかひとつでも上手くいかないと、バーを超えられない。
「シニフィアン・シニフィエ」の志賀さんに、「どうしたら、こんなパンが焼けるのか」と尋ねた時、その答えを聞いていて、私の頭に浮かんだのはこの棒高跳びでした。志賀さんが焼いているパンって、あらゆる条件が揃って初めて焼けるパンなんです。
今回のパン特集では、そのレシピを公開していただいています。
それはさておき。「シニフィアン・シニフィエ」のチャバタを食べたこと、ありますか?
はっきり言って、凄いです。生地が「うるうる」です。食べていて思いましたね、「小麦粉がこんなになるんだ……。こりゃ、芸だよ、芸。ここまできたら、もう“粉芸”だよ」。
秘密は「水」にあるのですが、志賀さんも言います、「限界まで挑戦している」って。どんな挑戦かって? それは『料理通信』10月号でお確かめください。(kimijima)
よく「志賀さんの生地は扱いがむすがしい」と言われます。こんなに「とろん」とした生地なんですよ。この「とろん」が、焼き上がると「うるうる」になるのです。では、なぜ「とろん」なのか? それは『料理通信』10月号をお読みください!
この記事へのコメントは終了しました。
コメント