インディペンデントな生産者~取材の現場から
津金の春は遅かった
■久々に山梨県北杜市、津金町の岡本英史さん[ボーペイサージュ]の畑に出かけてきました。ゴールデンウィークが明けた頃のことです。いつもはひとりで出かけることが多いのですが、今回の道行きはほかに3人の方が一緒。『料理通信』7月号の取材だったからなのです。その3人とは狐野扶実子さん、カメラマンの福井隆也さん、そして編集のソネさん。
渋滞にも巻き込まれず、ほどなく津金に到着。南アルプスも八ヶ岳もしっかり見えて、空気はひんやり冷たい。やっぱりここは気持ちがいい。津金の春は遅く、ブドウは芽吹いたばかり。南アルプスにもこんなに雪が残っています。
この時期、もっとも岡本さんが時間を費やししているのは、ヨトウムシの一種など虫との格闘。ヨトウムシは芽吹いたばかりのブドウの新芽を食べてしまうのです。殺虫剤は使わないため、ともかくこまめにブドウ畑をまわって、一匹ずつ捕まえるしかない。でも虫が増えれば、その虫を食べる小動物も集まってくる。畑をまわっていると、畝の間には、ヒバリの巣が。頭上で鳴いているのは、慌てている親ヒバリでしょうか?
ニワトリを飼ったり、ミツバチを飼ったり、最近は、ワインだけではなく、食や農業全般に関心が広がりつつある岡本さん。今年も何か新しいことを考えているようです(詳しくは本誌7月号をごらんください)。
そうそう、ワイナリーも随分とできあがっていました。ワイナリーの近くには、新たな畑もスタート。すでにソーヴィニヨンブランとシュナンブランとカベルネフランが植えられています。

これは岡本さんが飼っているニワトリの玉子。ニワトリたちの毛並みはツヤツヤと実に美しい。狐野さんがハコベをあげたら、わっとやってきて、瞬く間に食べ尽くしてしまいました。この玉子は岡本さんのワインをテイスティングする前に茹で卵にしていただきました。取材をしつつも、自分自身もリフレッシュできた1日でした。(Miyuki Katori)
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