有機野菜とベルギービールのマリアージュを楽しむ
去る2月5日の昼下がり、芝パークホテル「タテルヨシノ」にて、「有機野菜のマティネ」が開かれました。
この会は、「ビオファームまつき」松木一浩さんが栽培した有機野菜を使った料理と、「タテルヨシノ」若林英司ディレクターが厳選した飲み物のマリアージュを楽しむというもの。第1回は幻の水「シャテルドン」、第2回はボジョレー・ヌーヴォーが選ばれ、好評だったそうです。
第3回目の今回は、ベルギー白ビール「ブリュノォ ブランシュ バイオロジーク」! フレンチにワインではなくビールだなんて、なんだか新鮮です。「野菜にホップの苦味は必要ありません。この白ビールは、ホップの苦味がなく、やさしい泡で、まろやかな酵母の味わい。だから、野菜にぴったりなんです。完全有機栽培の材料のみで造られているところも、松木さんの有機野菜と自然に合う理由のひとつかもしれません」と若林さん。なるほど、一緒に味わうと、野菜の繊細な風味もビールの味わいも共に生き、エレガント。ベルギービールは、グラスに注いでから時間が経過しても味が落ちないのも、うれしいポイントです。これからは、フレンチ&ベルギービールかも!?
さて、お料理。今回の主役「季節野菜の軽いエチュベ」(写真)には、ホウレンソウ、ターツァイ、マスタード、ヤマイモ、芽キャベツ、コゴミ、ブロッコリーナ、ジャガイモ(インカパープル)、ニンジン、ダイコンほか、松木さんの野菜が25種類! 一つひとつ個別に調理してお皿に盛り合わせた、手のかかる1品です。冬から春へ移り変わるこの季節が凝縮したような一皿でした。
左から「カブのクリームスープ」「アンディーブのタタン ロックフォールチーズと共に」「生姜風味のキャラメルムースに紅芯大根、金柑、ドライポワールのコンポートを添えて」
その他の皿でもたくさん使われていた松木さんの野菜。いずれも力強い味と香りを持ちながら、どこか穏やかでやさしい味わいがします。「なんでだろう?」。今日は美しい立ち振舞いでサービスをしている、スーツ姿の松木さんを目で追いながら考えていました(松木さんは以前、「タイユヴァン・ロブション」でメートル・ドテルまで務めたサービスのプロ。ちなみに、今の名刺の肩書きは、「農民」と書かれています)。
そこへ、私達の席へやってきた松木さん。穏やかだけれども熱っぽい口調で野菜作りについて話してくれました。その中でおっしゃった言葉。
「野菜に作り手の人柄が出るんですよね」
ああ、そうか! 野菜は松木さんの分身なんだ! 納得です。「自分なんて、まだまだ」とおっしゃいますが、その誠実さもきっと野菜に出ているのだと思います。
第4回目は、今年5月頃開催予定。春野菜にどんな飲み物を合わせるのか、楽しみです。(seto)
右から、「レストラン タテルヨシノ」ディレクター 若林英司さん、「ビオファームまつき」松木一浩さん、「レストラン タテルヨシノ 芝パークホテル店」支配人 田中優二さん。
レストラン タテルヨシノ 芝パークホテル店
東京都港区芝公園1-5-10
Phone03-5405-7800
www.tateruyoshino.com
2006年 2月 10日 EVENT(食の世界の様々なイベント) | 固定リンク
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