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2005年12月26日 (月)

フランス・ビオ界のスーパースター山梨訪問記 #1

■日本の一青年の言葉に動いたビオ界のスーパースター

nwmarkguy  11月27日、4人のフランスのワインの造り手たちが山梨を訪れました。訪れたのはロワール地方のマーク・アンジェリ氏ら、ビオディナミ農法を実践する造り手たちです。


山梨を訪れたマーク・アンジェリ氏(左)とギィ・ボサール氏。

 そもそもの発端は今年の7月。2人の若者がマーク・アンジェリ氏のドメーヌ、「ラ・フェルム・ド・ラ・サンソニエール」を訪ねたことが始まりでした。その若者とは佐々木賢さん(26歳)と小林剛士さん(29歳)。2人は山梨県にあるルミエール・ワイナリーと勝沼醸造で、それぞれブドウ栽培家として日本におけるブドウ作りのあり方を模索していました。佐々木さんは自然農法で知られる福岡正信氏への関心から、小林さんは自然との共存をテーマに、ビオディナミ農法や人為的関与を減らした醸造法に興味を持つようになります。

 そして出会った自然派ワインやビオワイン(ビオロジック農法やビオディナミ農法で育てられたブドウで造ったワイン)は、今まで彼らが日本で学んだ醸造学の範疇にはない、というより醸造学的にはNGを出されしまうものも多かったのですが、彼らの体はびびびっと反応したようです。

 ブドウ作り、ワイン造りの現場にいればこそ、農薬や化学肥料を減らすこと、自然酵母のみによる発酵や酸化防止剤(亜硫酸)を減らしてワインを造ることのリスクは痛いほどわかる。いったいこのワインはどのようにして生まれたのだろう? 造り手たちは何を考え、どのよう生きているのだろう? さまざまな疑問がむくむくと湧き上がり、「もうこれは、フランスの現場を見るっきゃない!」と、フランス行きが決行されました。
 そして、その訪問先の一つにマークのドメーヌがあったのです。日本で飲んだマークのワインは、彼らの中でひときわ強く印象に残っていたからです。

 フランス訪問は彼らが今、日本でするべきことは何なのかについて、ストレートな答えを与えてくれたわけではありませんが、少なくとも自分たちの目指す方向性は示してくれたようです。
 マークのドメーヌを立ち去るとき、佐々木さんはだめもとでマークにこう言いました。
「日本に来ることがあったら、山梨の畑を見にきてほしい」

 そして8月。マークから佐々木さんのもとにファクスが届きました。
「今年の秋に日本に行くことになった。××日には山梨のKenの畑を見にいくよ」
 マークからのファクスを読んだ佐々木さんの興奮は想像に難くありません。だって、マーク・アンジェリといえば、ニコラ・ジョリー、ギィ・ボサールと並ぶ、バリバリのビオディナミスト。フランスの多くのビオディナミストからも尊敬される、ビオ界のスーパースターが、日本の一青年の言葉に動いてくれたのです。ファクスのやりとりをするうちに、マークだけでなく、ほかの生産者も来る気配が濃厚になってきました。
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            マークに質問をぶつける佐々木さん。

「凄いことになってきた」と、佐々木さんは思ったそうです。(続く)

2005年 12月 26日 |

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