日本のスローフード活動
■東京のアンバサダー今井晴子です。イタリア発祥の「スローフード」、日本でも公式の支部があることをご存知でしょうか。スローフード協会とは地域の伝統食や環境への配慮、生産者に公正な評価を行う活動を中心とした国際的なNPO団体です。味覚教育や希少食材の保護活動なども行っています。1989年の設立以来世界中へと広まり現在132ヶ国、支部(コンヴィヴィウム)の総数は1300を超えると言われています。
12月10日。この日はスローフード協会発足記念日「テッラマードレデー」です。毎年各地の支部では食を通じながら、その持続可能な在り方について語り合うイベントが行われます。スローフードジャパン「すぎなみTOKYO」では交流会や情報発信を積極的に行っている「ソーシャルラウンジAJITO」にてイベントを開催。「美食と共に生産者と語らう夕べ」と称し豚肉とさつまいもの食べ比べを行いました。
豚肉は林 寛康さんの生産する「林SPF豚」からロース、フィレなど5つの部位を。さつまいもは内山研一さんの生産する「紅あずま」「紅はるか」「紅まさり」の3種類です。安全性とおいしさを重視した養豚について、また、さつまいもの出荷時期とおいしさの関係など貴重なお話を伺いつつ、一同試食に入ります。味や触感の違いを話し合ったり、生産者の方に質問したりと会場はとたんに賑やかに。生産者と消費者が直接交流するのも、スローフードならではの活動です。
そして深まる会話の中で「つながり」という言葉が多く発せられました。生産者と消費者、親と子、そして現代から未来へ。持続可能な食環境を守るスローフードには人と人とのつながりが不可欠です。食について知りたい人、そして伝える人を「つなげる」ことの大切さを改めて実感したイベントでもありました。
社会の中で人のつながりが薄れがちな日本において、人と人がつながる場所、機会を積極的に作っていくことは、日本におけるスローフードの一つのキーワードになるのかもしれません。ご興味のある方は是非、お近くのスローフード支部のイベントに参加してみてはいかがでしょうか。食についてより深い「つながり」が得られると思います。
スローフードジャパン副会長の林俊弥さんが代表を務める「スローフードすぎなみTOKYO」では、食に関する様々なイベントが企画されています。詳しくはHPをご覧ください!
スローフードすぎなみTOKYO
http://www.slowfood-suginami.net/
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