【福井】越前ガニは裏返し!?
■都道府県の幸福度ランキングで「幸せ日本一」となった福井県! のアンバサダー・佐々木京美です。11月初旬、越前ガニの解禁を迎えてますます幸福度が増しているなか、越前ガニ漁解禁に沸く越前海岸に行ってきました。
写真左は、セリ落とされて釜茹でを待つ越前ガニ。トロ箱の“船の名札”が水揚げ直後を物語っています。右は勢いよく茹でられているところ。
越前ガニは、魚場が近いため出港から帰港までの時間が短く、新鮮なうちにセリにかけられ流通するのがおいしさの秘密でもあります。海岸線の至る所からカニを茹でる湯気が勢いよくあがっていて、それがまた活気に満ち溢れたこの時期の風物詩となっています。
注目すべき点は、カニの向き。お腹の旨みを逃さないために、水揚げされたカニはずっと裏返しのまま扱われ、店頭でも裏返しで売られています。表になるのは撮影時や食事として出される時だけなんですよ。
地元では、大きい方はオスで「ズワイ蟹」、小さい方はメスは「セイコ蟹」と呼ばれており、大きさ以上にお値段の差もあります。そして、黄色いタグは福井県産の証。ズワイ蟹の足の身をほぐしてミソに絡めて食べれば……、あ~~、至福!! でも、こんな贅沢な食べ方↓は、なかなかできません……。
福井県民のこの時期の合言葉「もうカニ食べた?」の“カニ”は、もっぱら「せいこ蟹」のことを指します。足の身は少なくとも、卵巣や卵が絶品で、お手頃価格でおいしいと地元民の人気はもっぱらセイコなのです。
さて、カニを食べるときには、手での“さばき方”というのがあります。福井県では、これを子ども達にも覚えてもらおうと、県内すべての中学三年生にセイコ蟹を提供し、食べ方の出張講習を行いました。こうして、福井県民みんなが、蟹を手でさばけるようになっていくのですね。
冬の日本海の荒波を眺めながら、越前ガニづくしで幸せなひと時いかがですか?
今回の取材にあたりまして、お忙しいなかご協力下さった料理旅館「かねとも」様、ありがとうございました。せいこ蟹漁は来年1月10日まで、ズワイ蟹漁は3月20日までです!
いらっしゃいませ、福井県に。
(『料理通信』読者アンバサダー 佐々木京美)
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