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2011年11月19日 (土)

【ゲスト】山形県・大井沢で山の幸

皆さん、こんにちは。ゲストアンバサダーのサカイ優佳子です。

山形県西村山郡西川町で、「 てヲとる月山 」というプロジェクトを進めています。2011年9月末から半年間、映像作家の勝河泰知氏(23)が、西川町の大井沢地区に住み、400年の歴史を持つ「月山和紙」と「映像」とのコラボレーション作品を作ります。

「てヲとる月山」は、勝河氏の現地での滞在費や作品制作にかかる費用を、多くの人たちの「共感」=少額寄付でサポートしようというプロジェクト。現地の人たちも、若いクリエイターを応援しようとしてくれています。

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(プロジェクトの詳細についてはコチラ→ http://ow.ly/7tAtX )

西川町は総面積の95%が山地で、県内でも有数の豪雪地帯。中でも勝河氏が滞在する大井沢地区は5mを超える積雪で知られています。そんな厳しい自然環境から、豊富に採れるきのこや山菜などの山の幸を、塩漬けや乾物にして冬に備える習慣が生まれました。

とはいえやはり、季節の味覚はその時期に味わうのがまずは一番。10月16日、23日に行われた「大井沢きのこ祭り」では、数トンものきのこが飛ぶように売れたとのこと。売り場の奥では、必死のきのこ袋詰め作業が続きます。

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地元で評判の食堂『蛙の子』の「山そば」は、鴨のダシがきいて、きのこがたっぷり。それぞれのきのこの歯ごたえや香りの違いを楽しめる贅沢な一品です。

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道の駅の売店は、乾物料理に力を入れている私にとっては宝箱。片栗の葉や紅花の若芽、こごみも青と赤の二種類。あざみの茎の塩漬けは未知の食材。「ひょう」(すべりひゆ)の乾物も発見! 買い物をしている地元の人に尋ねれば気軽に料理の仕方を教えてくれるほど、どれも地元では普通の素材のようです。

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『江戸屋旅館』の夕飯はきのこと山菜三昧。

下の写真は、鱒の色に似ている「マスタケ」。山菜「みず」はたまに食べますが、その実を食べたのは初めてでした。丸い部分の食感も楽しく、鮮やかな緑色が目を楽しませてくれます。さくらんぼで有名な寒河江から嫁いできたという女将さんが、「大井沢の山の幸との付き合いの深さは、他とは比べものにならないほどすごいよ」と語ってくれました。

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大井沢の区長さんのお宅では、手づくりの「うむす」というお菓子を頂戴しました。玄米を発芽させてから蒸かし、黒砂糖味をつけて乾燥させるのだとか。「むか?しから発芽玄米を食べてたってことだな」と笑う区長さん。ポリポリと後をひくおいしさです。このあたりでは家庭で作るおやつなのだとか。

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駅からも遠く、厳しい自然と向き合わなければならない。決して住みやすい土地とはいえないにも関わらず、大井沢の100戸のうち10戸がIターン。西川町、とくに大井沢地区の魅力は、自然の厳しさからくる美しさや、そこに住む人々、そしてまた、食も重要な要素に違いありません。

日本の山の幸を堪能できる大井沢。私の大井沢通いは、これからも続きそうです。
(『料理通信』ゲストアンバサダー  サカイ優佳子)

てヲとる月山 」の詳細は、コチラ からどうぞ。

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サカイ優佳子: 東京大学法学部卒業。外資系金融機関、アートプロデュース会社勤務の後、自宅での料理教室から食のキャリアをスタートさせる。五感を重視した食育ワークショップ「食の探偵団」主宰。乾物プロジェクト「DRY and PEACE」進行中。著書に、『米粉食堂へようこそ』(コモンズ)、『米粉ランチ』(農山漁村文化協会)、「感じる食育 楽しい食育」(コモンズ)など。

http://www.yukakosakai.net/

『料理通信』2011年1月号の連載「食の世界の美しき仕事人たち」にご登場いただいています。
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Fin

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