【宮城】東日本大震災にて
■こんにちは、宮城県のアンバサダー二瓶です。この度の震災で被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。また、被災地側として、皆さんからたくさんの援助とあたたかいメッセージをいただき、本当にありがとうございます。一日も早い復興に向け頑張ります。
私の住む内陸部は徐々に復旧の兆しが見えてきました。宮城は地震が多く、三陸も幾度となく津波の被害に泣いた地域です。備えは万全のようでしたが、全てが想定外。3日間しのげる備蓄を心がけていた私たちも、ガソリン不足、品不足がこんなに続くとはまさに想定外でした。
この袋に「発熱剤」と缶詰またはレトルトを入れ「発熱溶液」を流し込むと約30分かけて食品を温めてくれる。
震災直後は物々交換です。農村部は地域のつながりも濃く、子供達からお年寄りまで声をかけあい、物不足の中でも和気あいあいとしていました。
幸いわが家では震災当日から暖かい食事をとりました。台所は足の踏み場もありませんでしたが、ストーブやカセットコンロのおかげです。翌日は黙々と台所を片付け、プロパンガスも復旧。夕方からは台所での調理が可能になり、冷凍庫のものからどんどん食べていきました。
4日目夜に電気が復旧。しかし食糧難は続き、今度はレトルト食品と缶詰が重宝しました。定番のさんま蒲焼、ツナ缶、カニ缶、スープ缶、鯨にホタテにトマト缶、缶つまシリーズなど……サバの水煮はお気に入りで、三陸産や金華さばなど気付けば4種類! 大根おろしとねぎを載せ、醤油をかけて食べたり、豚肉や野菜と味噌汁にしてもおいしいです。
缶詰は「パッ缶」タイプ(缶切り不要のタイプ)が便利。でなければ缶切りも忘れずに! 電池の切れた懐中電灯みたいになりますよ。
土産物のドイツのソーセージ缶、栃木の味付ゆば缶、北海道の宝ウニやエゾシカ缶、静岡おでん缶などもありましたが、毎年欠かさず取り寄せている缶詰めは秋田のネマガリタケです。みそ汁や牛肉との味噌煮込みにすると絶品です。
グルマンであろう『料理通信』読者の皆さんには、日頃からある程度の食料の買い置きをお勧めします。かばんにはタオルを1本と、メゾン・ド・コンフィズリー。自宅または職場にはレトルト、缶詰、少しのアルコール。工夫して自分なりに保管してみて下さい。いざという時役に立ちますよ。お腹さえいっぱいなら、どんな状況でも希望が持てるものなのです。(二瓶香美)
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「近所の方と物々交換してるわよ~」と二瓶さんからお便りをもらったのは、震災の数日後。津波は大丈夫だったものの、お台所のある建物が全損するなど、被害は大きいものでした。それでも、くださるお便りはこちらが元気になるものばかり。まだまだ大変な状況のなか、ブログ記事をありがとうございました。心から御礼申し上げます。
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