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2010年9月15日 (水)

【鹿児島】若き島人の想い“純”黒糖

こんにちは、鹿児島の杉村です。9月初旬に奄美大島を訪れました。強烈な日差しに南国に来たことを実感させる奄美大島。ここではソテツとサトウキビをよく目にしますが、ソテツは大島紬の代表的な文様として用いられ、サトウキビは特産品の黒糖の原料となっています。

「黒糖」はサトウキビの絞り汁を煮詰めて固めたもので、製造時期はサトウキビの糖度が上がる11月から2月まで。早朝に収穫し、その日のうちに精製します。本来黒糖の原料はサトウキビのみですが、現在は保存性を高めるために水飴などを入れた黒糖が多く流通しています。

01今回ご紹介するのは、昔ながらの純黒糖づくりに取り組む株式会社キュービスト奄美。地域おこしに燃える若き島人(しまんちゅ)達です。一押し商品は黒糖が精製される前に取り出す黒蜜で、奄美では「さたゆ」と呼ばれています。

「さたゆ」は非常にデリケートで開封後は要冷蔵。

いい状態のさたゆが取れるのは4~5時間の製造行程のうちたった30秒程。まさに職人技! 少し緑がかった色でコクがあり、昔の味がすると島のお年寄りから好評だそうです。

02_2奄美では高校卒業後、多くが進学や就職のため島を出ます。驚くことに、言葉に困らないよう学校では奄美の方言を使わない慣習があり、島の言葉を話せない人も多くいるとか。お話を伺った同社の長田さんも、高校卒業後に東京に出ましたが、奄美のことを知らない自分に気づいて愕然としたそうです。

お話を伺った長田さん。島と子どもたちの未来について語ってくれました。


「今の子どもたちには奄美をよく知ってから島を出てほしい。昔ながらの黒糖づくりもその想いでやっています」と語る長田さんは今年8月に父親になったばかり。島を出る多くの子どもたちが奄美の魅力を伝えるアンバサダーとなることを楽しみにしています。(杉村輝彦)


株式会社キューピスト奄美

894-0026 鹿児島県奄美市名瀬末広町12-7
TEL&FAX:0997-53-9415
さたゆ(商品名:職人のかげん)は「Net amami」で購入可。

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