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2010年5月 7日 (金)

【東京】カラフルベジタブル

Yakiyasai ここのところ、こってり目の料理とワインという日が続いていたので、春野菜をたっぷり食べて体をリフレッシュさせることにしました。アスパラガス、新タマネギ、ソラマメ、キャベツ、タケノコ、たらの芽、椎茸などを準備。まずはグリルで食べることに。塩こしょうとバルサミコ、オリーブオイルでシンプルに味付けしました。2日目は蒸し野菜に。野菜って本当に甘いんだなあと毎回感動します。この野菜のグリルと蒸し野菜が最近のマイブーム。調理が簡単で、いろいろな種類の野菜を同時に食べられ、野菜が持つそのままの味を楽しめるというのも大きな魅力ですが、それより何より野菜の彩りの美しさを楽しめるというのが最大の魅力なのではないかと思っています。野菜のグリル。たいていの野菜を美味しく食べられます。

というのも、普段仕事で色を決めるのは本当に辛い作業なんです。色を扱うこと自体は楽しいのですが、建物をつくる場合には、様々なしがらみがつきまといます。三次元空間でボリュームの捉え方、面の見せ方、光の具合などを考えて、比較的、戦略的に色使いを考えなければいけません。 うまくいけば、カタチの力を強め空間体験をより豊かなものにしてくれますが、下手をすると、それまでこつこつと築き上げてきたカタチの力をいっぺんに壊してしまいかねないのです。現場に立って小さなサンプルや模型、図面とにらめっこしながら想像力を駆使して色決めをしていく。これはかなりストレスの大きな作業なんです。また、その土地で入手できる素材が限られていた時代と違い、現在では基本的にはどこにいてもどのような素材でも使うことができます。さらには塗料の進歩でどんな色でも再現できるようになりました。そのこと自体は素晴らしいのですが、同時にそのことが僕たちの苦悩を大きくしているともいえます(少し大げさな表現ですが)。

Mushiyasai蒸し野菜。友人に教えてもらったオリーブオイルと醤油とゆずこしょうのディップで食べてみました。相性バッチリです!

それに比べて、料理の場合はかなり感覚的に色そのものを楽しむことができるように思います。基本的には色のバランスを考え、旬の野菜の素材の色をそのまま活かしてあげれば良いわけで、そう考える限りにおいて、彩りそのものが独立した目的になり得ます。平たく言うと塗り絵を楽しんでいる感覚でしょうか。料理していても食べていても素直に楽しいなあと感じることができます。プロの料理人さんの前でこんなことを言うと、そんなに単純な話ではないよと怒られるかもしれませんね。まあ、仕事ではないから楽しいんだ、というだけのことなのかもしれません(笑)。いずれにしても色の楽しい季節になりました。この先、夏野菜も彩り鮮やかでとっても楽しみです。(金子広明)

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