【沖縄】3度目の正月!?
「沖縄には、3回正月がやってくる」という話をご存知でしょうか。新暦の正月と、旧暦の正月、そして沖縄で「あの世の正月」とされ る、旧暦1月16日です。「十六日正月=ジュウルクニチー」と言います。正月元旦が生きている人の正月であるのに対し、後生の正月(グソーショーグヮチ)つまり祖先の供養を行う訳です。沖縄でも一部の地域で色濃く残る風習ですが、墓参りをして、重箱料理や線香を備え、打ち紙(ウチカビ)と呼ばれる紙のお金を焼きます。
⇒正月料理の定番!豚をたっぷり食べます。
もちろんこの日も盛大にごちそうを作ります。紅白カマボコに田芋の唐揚げ、豚の内臓を煮込んだお汁、刺身や天ぷら、豚の角煮(ラフテー)など。もしかしたら、生きている人の正月よりも豪華では!?という噂もあるくらい、食卓はにぎやかになります。亡くなった祖先の正月を行う、という風習はまさに先祖とのつながりを大事にする沖縄ならではでないかと思います。体が亡くなっても、家がお墓になっただけ。いつでも一緒に暮らしている。そんな身近な雰囲気を感じます(お墓も先祖代々、また親戚一同が一緒になった大きいものです)。
忙しい毎日の中でつい忘れがちな「今の自分があることへの感謝」を沖縄では行事ごとに思い出すんだなぁ、と感じる日々です。(藤原奈央子)
旧正月には、糸満漁港に大漁旗がはためきます。
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