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2009年12月24日 (木)

【ゲスト/東京】色気&肌ツヤアップ!吉原で桜なべ

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●青木絵麻 「金田油店」店長

数社での新規事業関連の仕事を経て、創業100余年の油専門店金田商事(株)に入社、金田油店ネットショップ店長に。ブログ「油売りエマの油屋ごはん」を開設、自社製品の様々な油を活用したレシピを公開し始める。油主軸のユニークなレシピは『油屋ごはん』として書籍化された。
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Sashimi吉原大門すぐそばにある「桜なべ中江」さんが、吉原最後の料亭金村を引継ぎ、別館にしたというので行って来ました。桜なべは別名「蹴飛ばし」、馬肉の鍋のことです。明治38年の創業時は遊郭の客の飯処として20軒以上も軒を連ねたという桜なべ屋も今は吉原に1軒、しかも馬の脂が肌にいいと来店客の女性率がかなり上がっている傾向がおもしろいのです。
玉葱を巻いて生姜醤油で食べる刺身とユッケ風タルタル。

本店の賑わいを感じる雰囲気もなかなかですが別館金村はさすが料亭、茶室様式の個室でゆっくりとコースを楽しめるよう会員予約制をとっています。

こだわりは料理1品ごとにマリアージュを考えた日本酒コース。まずは先付けから。今月はクリスマスにちなんだ和洋折衷コースということで、スタッフドミニトマトと柊があしらわれ、鱈もカナッペとピクルスといった洋風のスタート。桜肉筋煮こごり、中江定番の玉子焼き、桜肉佃煮、おしのぎには馬刺し握りが続きます。お酒は「諏訪泉 純米大吟醸 鵬(おおとり)」。季節の野菜と桜すね肉のシチューは豆乳仕立てでちょっとほっこり、あっさりと柔らかい赤身の馬刺しと胡麻油が香るタルタルステーキには「ひこ孫の純米吟醸」が。おいしくてついつい飲み過ぎて……配分や量に注意が必要です。

Sakuranabe焼き物に続きいよいよメインの桜鍋です。お酒は「神亀 辛口純米」。桜鍋は鉄の小鍋に江戸甘味噌と割下を入れ、濃い目の味がベースです。
ヒレとロースはさっと、たっぷりの白いバラ肉はとろっとなるまで煮込んで。バラはほぼ脂身なのですがこれが旨みとお肌ぷるぷるの秘密、牛脂より融点が低くしつこく感じないのと脂肪の質が人と似ているという特徴があるのです。
濃厚な桜鍋にお酒がすすみます。

昔から馬の脂は火傷や切り傷などスキンケアにも使われてきましたよね。あと特筆すべきは初めていただいた桜肉のつくね、滋味に溢れていて美味でした。野菜や生麩、豆腐白滝などもたっぷり。鍋のあとの濃い汁をさっと玉子とじにしてかけるご飯も名物なので、お忘れなく。デザートに至るまで、相性のよいお酒が楽しめますよ。まずは気さくに楽しめる本店から、いかがでしょうか。(青木絵麻)

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