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2009年8月 7日 (金)

【秋田】西馬音内盆踊り

Bonodori1_2 東北の夏は祭りで始まり、祭りで終わります。8月に入ると青森のねぶたを皮切りに、秋田の竿燈、仙台の七夕祭りと、毎日どこかでお祭りがあります。私が住む羽後町には日本三大盆踊りの一つともいわれる「西馬音内盆踊り」があり、毎年8月16、17、18日に行われます。このお祭りの歴史は古く、天明年間から始まったとも伝えられ、盆踊りとしては全国で初めて国の重要無形民俗文化財に指定されました。

会期中は、人口1万8千人の小さな町に約10倍もの人が訪れます。多くの人々を魅了する踊りの魅力はなんなのでしょうか? 一言で申しますと、それは「陽気なお囃子にのって踊る幽玄な踊りのアンバランス」です。秋田音頭に似た調子に、踊る私たちも吹き出してしまうような秋田弁の卑猥な歌詞。鳥追い笠や彦三頭巾で顔を隠した踊り子がゆったりとリズムをとって踊ります。かがり火に照らされるのは、赤い襟端から覗く真っ白なうなじとよく反る指先をもつ美しい手です。衣装も素晴らしく、代々受け継いだ古い着物を剥ぎ合わせて作った、この世にただ一つしかない着物です。8月の第一日曜日に行われる虫干しの日は、家々で自慢の衣装を展示いたしますので、着物好きな方にはこちらも必見のものだと思います。私の着物は明治時代のひいおばあさまのものですが、踊るたびに破損するので今は残念ながら出番がありません。でも一番好きな着物です。お店も1年で一番忙しいのですが、たとえ30分でも踊らない事には私の夏は終わりません。亡くなられた花柳壽輔さんもご覧になり、しきりに感心なさっていました。

Bonodori2_3 さて、盆踊りのときに必ずいただくお料理に「里芋の芋がら汁」がございます。作り方は、芋がらの皮をむいて、塩水につけてあくを抜き(茎の部分も柔らかいところは食べられます)、あとは普通のみそ汁と同じ調理方法です。見た目はなんの変哲もないのですが、いただくとお汁全体がぬるぬるして独特の味わいです。たぶん、現地でしか食べられないごちそうと思います。私の町では2、5、8のつく日に朝市が立つのですが、8月17日にお泊まりのお客様はみなさん、必ず出かけられて、芋がらの正体を見て喜ばれます。
踊っている女性がみんな美人に見える不思議な盆踊りに、是非一度おいでになり、芋がら汁もお召し上がりくださいませ。(榎本鈴子)

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