【神奈川】本物のフルーツビールの証とは?
春は「フルーツビール」の季節。地ビール業界ではこれから本格的な春に向けて、いちご、オレンジ、りんご、ブルーベリーなど様々な果物を使ったビールが発売されます。
フルーツビールの製造方法は大まかに分けて2つあります。1つは、完成したビールに後から果汁を足して割る方法、もう1つはビールの発酵前の麦汁(ばくじゅう)に果物を加え、果物の糖分も麦汁の糖分と一緒に発酵させて仕上げる方法です。つまり果物を発酵の前後どちらに加えるかで分けられます。
現在日本で流通している多くのフルーツビールは前者の方法で作られています。この方法は、乱暴な言い方をしてしまえばシャンディガフ(ビールのジンジャーエール割)や、レッドアイ(ビールのトマトジュース割)のような「ビアカクテル」の作り方と大差ありません。
一方、当社のフルーツビールは全て後者の方法で作っています。後者の方法は、ホップの苦みにプラスして果物の苦味を、麦汁の糖分にプラスして果物の糖分を、さらに酸味のある果物の場合はその酸味を考慮に入れる必要があり、イメージ通りの味に仕上げるためにはかなりの試行錯誤が必要です。
もちろん、どちらの方法が正しいというものではないし、結果として「おいしければOK」だと思うのですが…。ビールの醸造(※)免許をもっているからこそ作れる方法に当社はこだわっています。※醸造…発酵作用を応用して酒などを作ること。どちらの方法で作ったビールを見分ける方法は、飲んだ後の“ゲップ”。ゲップにまで果物の風味が感じられれば、それは恐らく後者の方法で作られた、当社が考える“本物のフルーツビール”です。(中川美希)
生の果物を使用するのも当社のこだわりの1つ。数百個の果物を洗って切るのは大変な作業です。フルーツビールにはフルーツが主役のゼリーやケーキを肴に楽しむのがおススメです。
| 固定リンク