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2009年3月25日 (水)

【新潟】香りという鍵

1_2「プルースト現象」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。小説「失われた時を求めて」の中の描写から、その作者マルセル・プルーストの名に由来する言葉です。昔、庭先で飼っていた鶏の卵を焼いた香りと、当店の放し飼い鶏の卵を焼いた時の香りが同じで、思わず幼少年期を懐かしく鮮明に思い出した、という話をよくお客様から伺うことがあります。このようにある特定の香りが、それにまつわる記憶を誘発する現象を、プルースト現象と呼ぶようです。毎日自分が生産しお届けしている卵が、その香りと味によって、お客様の忘れかけていた遠い記憶を呼び起こし、時には半世紀以上の時間を越え、古き良き時代にタイムスリップさせてくれる、こんなすばらしい現象のきっかけを作っているということに、改めて驚きと喜びそして責任を感じています。
トロトロの、プレーンオムレツにポーチドエッグ。どれも手間をかけない分、素材の味と香りが決め手。一番のオススメは、天然のお塩だけでどうぞ!

嗅覚により想起される記憶が、視覚や聴覚、味覚といった他のどの感覚よりも正確で情動的であるといいます。今日、私がお届けした卵を調理しているときの香りは、それを嗅いだ子供たちの記憶の引き出しに、何と一緒にしまわれるのでしょうか。半世紀後でも、その引き出しを開ける鍵が数多く存在していますように。そして楽しい思い出がいっぱい、いっぱい溢れ出ますように…。(富樫直樹)

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