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2009年2月18日 (水)

【ゲスト/長野】安曇野の清流を生かした新酒作り

Image3寒さが厳しくなると、その年に収穫した「酒米」を使用した「新酒造り」が始まります。長野県は 、豊富な水量と水質の良さを生かした日本酒の造り酒屋が多い地域です。訪問した北アルプスの麓にある創業250年の福源酒造では、年間を通した酒造りではなく、冬季限定で醸造をしています。蔵人は、春・夏・秋は白馬の奥の小谷(おたり)村で農業を営み、冬には酒造りと、年間を通して「食」に携わる仕事をされているそうです。
笑顔の素敵な杜氏の小林さん。

Image1 今回、私が大変興味を持った作業は「板粕作り」です。板粕は、十分発酵した醪(もろみ)を搾る際にできる副産物です。蛇腹状の機械で醪を搾り一昼夜置いた後、間に残った板状の粕を手で1枚ずつ取る作業に感動しました。この粕は、季節限定で3月下旬まで販売されるとのこと。私は早速、正月の祝い魚の鮭アラを使い「粕汁」を作りました。酒米の粒々が残る優しい味で、寒さ厳しい季節に、体中がぽかぽかと温かくなりました。板粕は、常温で保存しておくと自然に発酵し、夏頃には「粕漬け用」の粘り気のある粕になるそうです。
蛇腹の絞機を一枚づつ移動させながら板粕を手作業で取っていく。

福源酒造のお酒は、アイガモ農法で育てたお米で醸造され雑味の無い味わいです。中でも特にお勧めしたいのが「蔵出し無濾過(むろか)原酒」のシリーズ。淡麗辛口が全盛の頃から「本当の日本酒の旨さ」を追求したというこのシリーズは、濃厚且つ深みのある味わいで、日本料理のみならずスパイスが効いた料理との相性もよさそうです。

Image2醸造作業中の蔵には、日本酒の何ともいえぬ良い香りが漂っています。香りをお届け出来ないのが残念です。(三水亜矢)

●福源酒造
http://www.sake-fukugen.com/
無濾過原酒を始めとする、お勧めの商品各種。

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