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2009年2月27日 (金)

【新潟】まず食育すべきは…

1 毎年地元の小学生が、校外学習で鶏舎を見学に来ます。多くの放し飼いにされている鶏が、一斉に駆け寄ってくる姿を見たり、産みたて卵の温もりを自分の手に取って感じたりするうち、初体験の驚きに子供たちの目が輝きだすのが分かります。そしてその子たちに私はいつも、目の前の鶏が最後はどうなるのか、を必ず話すようにしています。
鳥インフルエンザが国内で発生する以前には、鶏舎の中で鶏たちの様子を観察できる機会も作っていました。現在では全く実施できないのが残念。

「かわいそう」という声もありますが、「鶏だけでなく、牛や豚、魚も植物もみんな同じ。人間は他の生き物の命をもらわなければ生きていけない。料理を食べる時には、その気持ちを思い出し、感謝して残さず食べてほしい」というような話をします。実際に食生活が変わる子どもが、どの程度いるかは分かりませんが、学校の給食や家族で食卓を囲む時、この話を親や友人、先生にすることによって、周りの人の意識も変わって欲しいのです。

味覚や嗜好、配膳の仕方や箸の持ち方など、幼いころの食に関する習慣が、その後の人生に大きく影響するといいます。この習慣を伝えていく基本は家庭なのですが、核家族やそれに伴う個食などにより、十分に機能しているとはいえず、学校でも授業時間の確保に、給食の時間が犠牲になっているなど、随分と大人の都合が優先されているようです。

まず最初に食育すべきは、私の話をじっと聞いている目の前の子供達よりも、実はその後ろにいる「先生や保護者」なのかもしれません。(富樫直樹)

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