【宮城】釣人に告ぐ! 根魚(アイナメ)引き取ります
地域振興の手法として注目を浴びているのが、ご当地B級グルメですが、その陰にはなるべくその土地に足を運んでもらいたいという切実な願いがあります。観光誘客の業界では、観光客が住んでいる場所で行う「発地」プロモーションと、目的地で行う「着地」プロモーションと分けていますが、今のところご当地グルメは着地プロモーションが多いようです。
最近、仙台圏ではラーメン店を展開する「網地島屋」が人気急上昇中です。網地島(あじしま)は仙台から車で1時間、そして連絡船で更に40分ほどかかる人口500人の島です。金華山に程近い網地島はとにかく海がキレイで、特に浜の砂が白いので、海の青さが熱帯の珊瑚礁の島のようです。仙台の人の間では、ウニやアワビが豊富なことで知られていますが、実際に訪れる人はそう多くはありません。
網地島の名前を貰った「網地島屋」では、網地島でよく獲れるアイナメ(仙台では根魚=ネウ)の焼きアラでとった出汁の「焼き根魚ラーメン」が人気です。いきなり全国区を目指すのではなく、日帰りもでき、島に来てくれそうな潜在的な顧客のいる仙台圏で店舗展開をするという、ご当地グルメでも新しい「発地」プロモーションと言えます。「網地島屋」に3回通うと「島民証」が貰え、次回から食事代が割引になるだけでなく、網地島への連絡船が半額になります。お店を出るときに、「また来てけさいんねぇ」と声をかけられますが、仙台でも既に懐かしくなってしまった方言を聞いて、次の週末こそ網地島に行こうと思う仙台人がきっと多勢いると思います。(天野 元)
●らーめん工房 網地島屋
http://www.ajishimaya.com/
写真上:こんなラーメン屋さん見たことありますか?
写真下:もうひとつの人気メニューは網地島の郷土料理「雲丹みそ」をつかったラーメン。アワビの殻に入ったみそを溶かしながら食べます。これで800円。
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