【秋田】新米と鍋
鍋物がおいしい季節になりました。米どころ秋田には、米が主役の鍋があります。郷土料理百選にも選ばれた「きりたんぽ鍋」です。秋田全域で食べられていると思われていますが、実は、県北部を中心として食べられたもので、県南ではあまり食べられてはいません。秋田市から130kmほど北にある鹿角市周辺に住むマタギ(伝統的な方法で狩猟を行う人)料理が起源であるとされています。その後、同じ県北部にあり、日本三大地鶏の1つである比内地鶏の産地、大館市で、きりたんぽと比内地鶏のセットを商品化しました。そして、秋田県を代表する郷土料理として広く親しまれるようになりました。
熱々のきりたんぽ鍋。きりたんぽの香ばしさと比内地鶏の歯ごたえ、セリのシャキシャキ感がたまりません。材料は、鶏ガラでとった出汁に醤油ベースのスープ、セリ、長ネギ、鶏肉、ゴボウ、マイタケが基本になっています。マイタケに代わってキンタケが使われることもありその土地土地で、いろいろなきのこが使われます。このほか、糸コンニャクなどや場所によってはさまざまな具材が使われますが、白菜やシイタケは使いません。
秋田市内にも「きりたんぽ鍋」を提供するお店がたくさんありますが、今回は秋田市山王(さんのう)にある、郷土料理「芝良久(しばらく)山王店」で、今シーズン初の「きりたんぽ鍋」とお酒を美味しく頂いてきました。(齋藤文信)
きりたんぽ鍋の材料。手作りの「きりたんぽ」です。
●芝良久 山王店
秋田県秋田市山王1丁目2-17
TEL:018-865-4809 FAX:018-865-4822
http://shibaraku.net/
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