【秋田】 桃太郎ばかりがトマトじゃない
夏を代表する野菜の1つであるトマト。トマトの品種と言えば「桃太郎」が有名です。1981年に誕生した「桃太郎」ですが、現在ではハウス栽培に適した「ハウス桃太郎」などそれぞれ特徴の違う15品種以上の「桃太郎」シリーズで構成され、トマトのトップブランドの地位を確立しています。
このようなトマトの世界ですが、最近では「桃太郎」以外の品種も増えてきています。ここ秋田県でも「桃太郎」以外のトマト栽培に取り組んでいます。なかでも県内有数のトマト産地である横手市では、調理用トマト「シシリアンルージュ」の栽培を推進しています。横手市が運営する実験農場では農家の方に苗を供給すると共に、県の農業試験場と共同で、地域内有機資源(堆肥)を活用した栽培方法、特にこのトマトの美味しさをより引き出すため、施肥量(投入する堆肥の量)とビタミンや美味しさに関わる成分の関係について研究を行っています。
「シシリアンルージュ」は、イタリア・シシリア島南部で育種された新しいトマト品種で、イタリア生まれのトマトにふさわしくパスタなどと非常に相性の良いトマトです。日本には2005年に導入されたと言われています。現在、全国各地で栽培されていますが、導入されて間もないことから生産量が少ない状況です。横手産「シシリアンルージュ」は市内のお店のほか、東京方面にも出荷されています。(齋藤文信)
| 固定リンク