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2008年7月16日 (水)

【宮城】 世界を挑発するテーブル・ウェア

Photo_2 「質の高いアヴァンギャルド」を掲げて、次々にオブジェをうみだす仙台のデザイナー 木村浩一郎さんの実家は、意外にも伝統的な漆器製造業を営んでいました。家業を嫌い、ファッションデザイナーを目指しましたが、尊敬するデザイナーから「漆器の伝統のなかで新しいことに取り組んでみては」のアドバイスに衝撃を受け、東京での修業後、仙台に戻り家業を継ぐことに。
漆を使ったテーブル・ウェアやインテリアのほかに、マグネシウムで作られたハイバック・チェアなど、「商品」と呼ぶのが憚られる「作品」のようなものばかりです。国内よりはむしろ海外での評価の方が高く、イギリスのコンラン・グループやニューヨーク近代美術館などからも注文を受けています。
木村浩一郎さん(1963年生まれ)。木村さんが手を置いているのが、「スケッチ」で使われているDJブース。

グルマンディーズの世界では、ピエール・ガニェールがロンドンで手がけるレストラン「スケッチ」のインテリアにも木村さんのオブジェが使われています。ラスベガスの「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」でも使われている木村さんのテーブル・ウェアは、実は、かなりリーズナブルに手に入れることができ、家庭でも普段使いが可能。杜の都仙台を象徴するケヤキ並木「定禅寺通り」にある木村さんのショップ 「international」では、実際に手にとってみることができます。ショップはまるで現代アートの美術館のようで、アート・フリークの巡礼地になっています。

さて、どうして仙台なのか。ショップで木村さんに会ったら、こう教えてくれるでしょう。「東京だったら小さくまとまってしまう。仙台だから突き抜けられる。仙台から世界を挑発したい」。

Photo_3ロビュションで使われているランチョン・プレートとカップ。これも漆器。カップの値段は『料理通信』2冊分ほど。

「international」
仙台市青葉区立町26-13
TEL022-2230-3267
http://www.love-international.jp/

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