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2008年6月20日 (金)

【宮城】 仙台の“三ツ星パティシエ”

080617_3 「あっさりして美味しい」「甘くなくて美味しい」という言葉が理解できないメタボまっしぐらの私が、とても興味があるのがフランスのケーキと日本の洋菓子の違いです。

「フランスと違って酸味と甘味を抑えないと日本の方には評価されません」と語るのは、仙台のフランス菓子店「ジャマン」のシェフ・パティシエを務める大村公広さん。パリ16区ロンシャン通りの「ジャマン」はその昔、ジョエル・ロビュションが初めて三ツ星を取ったお店です。数年の閉店後、ブノワ・ギシャール氏が買い取って独立し、二ツ星を維持してきました(2005年閉店)。大村さんは、その「ジャマン」で1999年から2005年までシェフ・パティシエを務め、帰国後、「東京といい距離」の仙台に、同じ名前のフランス菓子店を開いたのです。
大村公広さんは、1990年に渡仏後2005年に帰国するまで、「アルページュ」(三ツ星)でもシェフ・パティシエ(1997年~1998年)を務めました。

「初めはフランスの感覚で洋酒を使っていましたが、受け入れられませんでした」
現在では洋酒はかなり控え目に使っているとのこと。さらに極め付きの違いは
「フランスに較べ、日本人は繊細なものを好みます」
これは、特に生地のテクスチャーに現れるようで、例えばマドレーヌがその典型と言えるとのこと。そういえば、フランスで食べるマドレーヌの生地は随分と粗く、ややパサつくような気がしていました。
「日本ではマドレーヌをそのまま口に入れますが、フランスの場合は紅茶やコーヒーに浸して食べることが多いのです」
マルセル・プルーストの長編小説「失われた時を求めて」の冒頭では、主人公の口のなかで紅茶に浸したマドレーヌが崩れる、その感覚をきっかけとして、この長い小説が始まります。

080617_4それから、アシエット・デセールと店売りのデザートの違いは…… これは是非、仙台で大村さんとお話をしてみてください。(天野 元)

一番奥のパリ・ブレストは、アーモンドペーストにパティシエールを混ぜた絶品。コクと余韻が素晴らしく葉巻に合います。


ジャマン 
宮城県仙台市泉区市名坂字町39 
TEL 022-218-7622

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天野 元:まだまだ知られていない東北・仙台の旨い魚や野菜などの食材,そして料理法を紹介していきます。和食に限らずフランス料理やイタリア料理などの,この地で頑張っている熱き料理人たちの動きも伝えていきたいと思います。仙台市役所で地域産業の振興を担当。
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