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2008年6月27日 (金)

【北海道】 生産者と調理人の距離の近さが産んだ、札幌ならではの一皿。

Photo_4北海道の初夏の味といえば数々あれど、花形はやはりホワイトアスパラガスとウニでしょう。この黄金コンビを組み合わせた贅沢感一杯のフレンチの一皿をご紹介します。
この料理の最も大事な点は素材の良さ。生産者との関係構築から「仕込み」は始まります。

ホワイトアスパラガスは、千歳近くの農家から1日おきに届きます。収穫からの時間が短いほど皮が薄く瑞々しくアクが少ないのだそうです。鮮度が落ちると甘味が苦味に変わります。畑に出向いて意見交換し信頼関係を築いた結果、良いものが直接優先的に届くようになって早10年。ウニは積丹の漁師から直接送ってもらうミョウバン不使用の海水ウニです。味の濃いバフンウニではなくエゾ紫ウニの方が程良い甘味で繊細なホワイトアスパラガスに合う、とシェフはいいます。
写真上:「ラ・サンテ」で出されるホワイトアスパラガス。鮮度が命!

Asuparaその料理がこちら。札幌の老舗「ラ・サンテ」高橋オーナーシェフの渾身の一皿「生ウニとマッシュルームのクリームソース」です。
このボリューム感! 圧巻です。

この二つの素材、ただ合わせるだけだと素材同士がすべるのがネック。そこで“味の仲介役”でかつ“からみ役”にマッシュルームが登場します。マッシュルームとエシャロットを粗めに刻み炒め白ワインと合わせたデュクセルがベースで、味をまろやかにするために少量の生クリームを最後に加えています。どうです? このてんこ盛(笑)! 旬を味わいに今すぐ北海道にいらっしゃいませんか?(大槻正志)

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大槻正志:フレンチをこよなく愛する札幌在住54歳。音楽業界に生息しているため、来札する関係者に美味しい飲食店情報を提出する義務アリ。放送局やプロダクションの人達と会食する際の情報交換が生命線です。食材の宝庫・北海道を発信していきたいと思います。メタボ万歳!
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